精油の基礎知識

精油とは

精油(エッセンシャルオイル)とは、植物の花、葉、果皮、果実、心材、根、種子、樹皮、樹脂などから抽出した天然の素材で、有効成分を高濃度に含有した揮発性の芳香物質です。各植物によって、独自の香りと機能をもち、アロマセラピーの基本となるものです。


精油の特徴的な性質

精油には以下の特徴的な性質があります。

  1. 親油性 精油は油脂によく溶ける
  2. 引火性 精油は火を扱う場所での使用には注意する
  3. 揮発性 精油をそのまま空気中に放置すると、徐々に期待に変化する
  4. 芳香性 精油にはさまざまな成分が含まれており、精油ごとに独自の香りをもっている

精油は植物が作り出した二次代謝産物で、天然の化学物質です。有機化合物が数十から数百種集まって出来たものです。


植物にとっての芳香物質の役割

  1. 誘引効果 植物が、受粉したり種子を遠くへ運んだりするために、昆虫などの生物を引き寄せる効果
  2. 忌避効果 植物が、昆虫などの生物を遠ざけ、摂食されることを防ぐ効果
  3. 抗菌効果・抗真菌効果 カビや有害な菌が植物に発生するのを防ぐ効果

精油の作用

精油は植物が作り出した二次代謝産物です。精油の香りをかぐと、リラックスしたり、スッキリしたり、人によって感じ方は違いますが、多くの人に共通することが多いようです。精油の作用は、香り自体のイメージと近いことも多いのです。精油の作用には、以下のものがあげられます。

  • 強壮作用 身体の各部や全身に働きかけ、それぞれの機能を活性化させる作用。
  • 去痰作用 痰を切り、痰の排出を促す作用。
  • 抗ウイルス作用 ウイルスの増殖を抑える作用。
  • 抗菌作用 殺菌の増殖を抑える作用。
  • 抗真菌作用 カビなど、真菌の増殖を抑える作用。
  • 殺菌作用 主に人体にとって有害な細菌などの病原体を殺す作用。
  • 収れん作用 皮膚をひきしめる作用。
  • 消化促進・食欲増進作用 胃腸の消火活動を活発にし、食欲を増進する作用。
  • 鎮静作用 神経系の働きを鎮め、心身をリラックスさせる作用。
  • 鎮痛作用 痛みを和らげる作用
  • 保湿作用 皮膚のうるおいを保ち、乾燥を防ぐ作用。
  • ホルモン調節作用 ホルモンの分泌を調節する作用。
  • 虫よけ作用 虫を寄せ付けない作用。
  • 免疫賦活作用 免疫の働きを強め、活性化する作用。
  • 利尿作用 尿の排出を促進する作用。

精油の抽出方法

精油は、花、葉、果皮、果実、心材、根、種子、樹皮、樹脂などの部位から抽出されますが、いくつかの方法があります。同じ植物でも、製造方法が異なれば成分も違ってきます。抽出方法はそれぞれの植物に適した方法が選ばれます。

水蒸気蒸留法

製造過程で芳香蒸留水が得られる製造法です。

原料の植物を蒸留釜に入れ、直接蒸気を吹き込んだり、釜に入っている水を沸騰させたりして、その水蒸気で植物の芳香成分を蒸発させます。この芳香成分を含んだ水蒸気は、冷却槽を通って冷やされるうちに液化し、水と精油の2層に分かれます。ここで水と分離した精油を得ます。
抽出の際に発生する水の中には水溶性(水に溶けやすい性質)の芳香成分が溶け込んでいます。この「水」を「芳香蒸留水」といい、ローズ・ウォーター、オレンジフラワー・ウォーター、ラベンダー・ウォーターなどとして利用されます。

引用:公社)日本アロマ環境協会

圧搾法

主に柑橘系の果皮から精油を得るときに行う製造法です。

揮発性有機溶剤抽出法

製造過程で石油エーテルなどの有機溶剤を用い、最終的にアブソリュートやレジノイドが得られる製造法です。ローズやジャスミンなど繊細な花の香りを得るのには適した方法です。